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現状に満足しないCOMPASSの組織改善 これまでとこれから【メンバーインタビュー#24】

こんにちは、採用広報の伊藤です。前回の記事では、COMPASS社員のワークライフバランスをテーマにお届けしました、読んでいただけたでしょうか。

先日リンクアンドモチベーションが主催するモチベーションチームアワード2023をCOMPASSが受賞したことを祝して、今回は、モチベーションクラウドと共に歩んだCOMPASSの組織改善をテーマにお届けしたいと思います。

「モチベーションクラウド」とは
モチベーションクラウドは、リンクアンドモチベーションが提供する、国内最大級のデータベースを基に組織状態を診断し、従業員エンゲージメント向上を支援するクラウドサービスです。
従業員エンゲージメントに影響を与える16領域64項目について、従業員の期待度・満足度を集計する独自の調査方法によって、組織のエンゲージメント状態を可視化しています。

今回インタビューを行うのは…

<プロフィール>
常盤 卓也(ときわ たくや)/写真左
関西高等学校卒業。二度の起業と事業売却、インドでの就労経験を経てCOMPASSへ。プロダクト開発全般に従事し、2021年6月に取締役就任。ピープル&カルチャーユニット ユニット長を経て、2023年4月よりR&D室室長に就任。
執筆マガジン:取締役 常盤卓也のマガジン

坂井 祐太(さかい ゆうた)/写真右
新卒で米国で監査法人に入社後、コンサルティングファームを経て2015年よりCOMPASSに入社。当時から財務経理を中心としたコーポレート/バックオフィス周りを担当、ピープル&カルチャーユニット ユニット長を務める。
登場記事:社員一人ひとりの想いから紡いだCOMPASSの「価値観」。バリューができるまで、そしてこれからのこと。

Q.モチベーションクラウドを導入した背景は?

ーーCOMPASSがモチベーションクラウドを導入した目的はなんだったのでしょうか?

常盤:

導入のきっかけは、その少し前より、当時の組織課題を解決するために人事評価制度と、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の刷新を検討し始めたことでした。そのモニタリングの指標として定量的な分析や、コンサルが受けられることもあって採用しました。

モチベーションクラウドを使った初回のサーベイは2020年10月で、そこから半期に1回サーベイを実施していて、2023年4月でちょうど2年半が経ちます。

インタビューをを受ける常盤取締役(通称トッキー)

 Q.組織改善のために取り組んできたことは?

ーー初回サーベイ(2020年10月)の結果はどうでしたか?また、導入後はどのように組織改善に活用してきたのでしょうか。

《まずは現状把握と、MVVの確立》

常盤:
初回サーベイは、まだ制度やMVVの刷新を図る前の状態でした。
それでも、エンゲージメントスコアは偏差値57.4の"BBB"という評価で、平均的な総合評価は他社と比較すると高い方だったのですが、社員の会社に対する評価は二極化していたのがはっきりとわかりました。
「仕事満足度」や「上司満足度」が3.5や3.6という数値で(※評価は1〜5の5段階)、1を付けている人もいれば5を付けている人もいる、人によって会社の評価にかなりばらつきがある状態でした。

初回サーベイのスコア(2020年10月に実施)
σ(シグマ)マークがついているスコアはばらつきが大きい

坂井:
その後、MVVを整理した上で会社の方針を全社にしっかり示したことで、メンバーの大きな入れ替わりが起きましたが、半年後の2回目(2021年4月)に実施したサーベイでは結果が偏差値69.5、最高判定の"AAA"へと飛躍的に向上しました。
メンバーの離脱という大きな痛みは伴いつつも、定義したMVVに共感してくれた社員が残ったことで、一体感が出たのだと捉えています。

COMPASSのミッション・ビジョン
2回目サーベイのスコア(2021年4月実施)
偏差値が半年で12ポイントも向上しています。

ーーその後は、最高評価のAAAをキープしつつも2021年10月、2022年4月、直近の2022年10月と、スコアはずっと上がり続けていますね。どんな取り組みをされてきたのでしょうか。

《人事評価制度の見直しと1年間の運用》

常盤:
色々と取り組んできましたが、まずは人事評価制度を新しくしたことですね。2021年4月より新人事評価制度の運用をスタートし、1年間評価の期間があり、2022年の6月ごろに新人事評価制度での査定が社員に伝達され、直近の2022年10月が査定後初のサーベイになります。

直近のサーベイ結果はなんと偏差値76.4
(2022年10月実施)

この間特に注力したのが、評価制度に関わる「評価・給与の妥当性」と「部下に対する公正な評価」の項目です。これらの項目は、モチベーションクラウドの担当者からもスコアが上がりづらい項目と言われていたんです。社員はいくら給与が上がっても、もっと上を目指すというものとのことで。

新人事評価制度の運用をスタートする前は「評価・給与の妥当性」が"弱み"の部分に入っていたのが、2022年10月サーベイの結果では、該当項目から外れましたし、「部下に対する公正な評価」の項目は4.1というすごいスコアが出たんです。
2022年の6月に社員に伝達された新人事評価制度の査定が、ある程度納得のいくものとして伝わったんじゃないか、と受け止めています。

ーー社員の納得を得られる評価制度を作り上げ、長い時間をかけてついに数字として現れてきたんですね。

《リモートワーク下の組織拡大とMVVの浸透》

坂井:
また、この1年間はリモートワーク下で従業員が急激に増えたこともあり、MVVの浸透に力を入れて、とにかくMVVを発信し続けましたよね。企業理念に関連する項目のスコアが上がっているので、その結果が出たのかなと。

COMPASSのバリュー(行動指針)

ーーMVVの浸透にはどんな取り組みをしたのですか?
 
常盤:

CEOの正幹さんによる毎週のラジオ「シャチョラジ」の配信や、バリューを体現しているメンバーを表彰するCOMPASSシップコンテスト※を始めました。
 ※slack上でバリューを体現している人にスタンプを押し合い、より多くのスタンプを獲得した人が表彰されます。
あとは、カルチャーコードで組織風土の言語化をし始めたのもこの頃です。

ーー特にバリューは日々の業務でもかなり意識して行動するようになりましたし、企業理念・組織風土は会社全体に浸透していると言えるんじゃないでしょうか。

《希望キャリアへの柔軟な配置転換》

 常盤:
あとは「人材開発会議」を通じた各人の強み・弱みやキャリア志向のすり合わせなんかも始めました。「どういう仕事をやりたいですか?」とか「どういうところを目指していますか?」などを半年に1回聞いて、要望が有れば配置換えを行い、希望の部署や職種にチャレンジできる仕組みも始め、一定の成果が出ています。

Q.今後の組織改善目標は?

ーーもうすでに十分に高いスコアだと思うのですが、今後の組織改善はどういったところを目指すのでしょうか?

《直近の課題はすぐさま解決へ》

坂井:
10月の結果は、全体的な結果は良かったものの、ミドルマネジメント層の不足がボトルネックになっているという分析結果が出たので、下期(10月〜3月)の目標はモチベーションクラウドのスコア向上ではなく「ミドルマネジメントの登用、あるいは採用」に変更しました。

インタビューを受ける坂井さん

特にニーズが高い組織から排出していく方針で、そのためにまずミドルマネジメントの役割と責務の定義から取り掛かり、各部署に部のミッション、計画、人材要件、意思決定の方法などを書いてもらったんです。
実際にやってみると、書ける部署と書けない部署もあり、潜在していた課題がどんどん顕在化してきて、構造的に体制を変える必要があるとなり、大きく体制を変えることになりました。その結果、「ミドルマネジメント層の登用もしくは採用」という目標もほぼ達成まできています。

ーーもうすでに解決の目処が立っているんですね! 他には目標はありますか?

《スコアは下がってもいい、社員には高い目標を持ってほしい》

常盤:
モチベーションクラウドの担当者の方がよく、健全な自己否定をしましょうっていう話をしているんです。モチベーションクラウドの数字は、社員の会社への期待度と満足度で結果が出るんですよね。だから、メンバーの目線(期待度)がそもそも低くて、満足度のスコアが高くなっている可能性もあるわけです。

経営者の目線からすると、会社に対してもっと高い目標を持ってほしくて。「今のレベルだと全然満足していないんです!」ってなってほしいです。

ーー確かに。前職や周りの他社など、世間一般的な常識を水準に評価しているかもしれないですね。

常盤:
なので、単純にスコアが上がり続けるだけでいいのかというと、そういうわけではないんですよね。良い状態になったらさらに目線を上げて、1回スコアが下がって、その目線の水準を高い状態にしてから満足度を上げて、また目線を上げて…ということを繰り返すのが理想だなと。

ーー社員みんなが「COMPASSをこういう会社にしたいからまだ満足できない」という思いで、厳しく評価してほしいということですね。

《心理的安全性で「健全な衝突」が頻発する環境を》

常盤:
COMPASSのバリューの1つに、「Begin with Sincerity(まず誠実であること)」があります。
「Begin with Sincerity」の行動指針として、4項目「①協力」「②ノウハウシェア」「③みんなに耳を傾ける」「④課題を直接伝えて建設的に議論しよう」があるんですけど、 今は、「Begin with Sincerity」といえば「みんなで仲良く、みんなに優しく」の色が強くて、①〜③は体現できているけれど、行動指針の最後の1つである、「④課題を直接伝えて建設的に議論しよう」を意識する人がもっと増えて欲しいなという思いはあります。なので、健全な衝突をもっと推奨するような評価制度の見直しを考えていたりもします。

COMPASSのバリュー(行動指針)

本来、心理的安全性が高いと、健全な衝突が起こると言われているので、ただ仲が良いだけではなく、目標達成のために遠慮せずにぶつかっていくという空気を作っていきたいですね!
 
おそらく、評価制度を変えると、スコアは一時的に悪くなると思いますが、モチベーションクラウドのスコアを上げることはゴールではなく手段なのであまり気にしていません。
 
ーー思っていたよりも奥の深い使い方をされていますね・・・!
 
坂井:
心理的安全性は、2023年度のテーマの1つにしようと思っています。
厳しい言い方をすると現在は、馴れ合いの状態になっているところもあると思うんですよね。
 
心理的安全性が高いというのは、みんなが仲が良いということだけではなくて、「こんなこと言ったら衝突するな」とか「ばかにされるんじゃないか」とか思うこともちゃんと発言して、それに対して建設的に議論ができる。そういう意見をしっかり受け入れたり、変化を受け入れて前に進んだり、そういったことができるようになる状態なんですよね。

ピープル&カルチャーのユニット長として、さらにより良い組織を目指しています。

健全な衝突が積極的に起きるような組織の雰囲気作りには、特にマネージャーの力量が問われてくるとも思っています。チームミーティングやマネージャーとの1on1の場を通じて、マネージャー発信でそういうコミュニケーションが取れる雰囲気を醸成していきたいですね。
そのためには、1on1の標準化やマネージャーのマネジメント研修、評価者の基準を揃えるための評価者研修などを全部セットで実施しようと考えています。
 
常盤:
COMPASSの良いところは、事業も好調でモチベーションクラウドのスコアも良い状態においても、組織改善のためにかなり頻繁に制度や体制を変え続けていることだと思っています。
組織状態が悪くなってからガチャガチャと変えても手遅れになってしまうので、常に最善の状態を追い求めています。
  
ーーCOMPASSのバリューの一つである、「Beyond the Best(現状に満足しないこと)」を経営でも体現しているわけですね!


常盤さん、坂井さんありがとうございました!いかがだったでしょうか?

人事評価制度をはじめとする組織改善に関する内容はさらに詳しく、元ピープル&カルチャーユニットの常盤取締役のマガジンでも読むことができます。ぜひご覧ください。

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