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組織の未来を左右する「カルチャー」。明文化の意義と思いを紐解く【10周年インタビュー#03】

株式会社COMPASS

こんにちは、COMPASS10周年プロジェクトの豊島です。10周年記念インタビューも今回で三回目となります。

過去二回の記事ではCOMPASSのこれまでについて創業時からのメンバーにインタビュー。10年間の変化と、ミッション「新しい学びの環境を創り出す」が指し示す創業時から変わらないCOMPASSのDNAについて再認識することができました。

そのうえで、前回のインタビューでCEOの正幹さんが語った今後の組織としての課題は「カルチャー」の維持

“組織が大きくなっていく中で一番課題になっていくと思うのは「伝播させていくべきカルチャーをどう維持していくか」というところ。”

既にCOMPASSでは「ピープル&カルチャーユニット」を中心に、このカルチャーを明文化し、維持するための取り組みがはじまっています。(このnoteの記念インタビューもその取り組みの一つなのです!)

ということで、またまた前置きが長くなってしまいましたが、今回はピープル&カルチャーユニットのユニット長であり、取締役の常盤さんをゲストにお迎えし、COMPASSのこれからに向けた「カルチャー」に関する取り組みについてお話を伺っていきます。

常盤卓也(ときわたくや)/ 取締役・ピープル&カルチャーユニット ユニット長
関西高等学校卒業。二度の起業と事業売却、インドでの就労経験を経てCOMPASSへ。プロダクト開発全般に従事し、2021年6月に取締役就任、2022年1月よりピープル&カルチャーユニット ユニット長としてCOMPASSの組織・カルチャーづくりの舵をとる

(常盤さんのnoteでの発信はこちらのマガジンから!)

Q.そもそも、「カルチャー」とは?

――常盤さん、いつもnoteでの発信ありがとうございます。
カルチャーに関する取り組みについても、既に記事で取り上げていただいていますが、今日は改めて、その意義や、具体的な取り組みについてお話をお聞かせください。

――まずはじめに、そもそも「カルチャー」とは何か、教えてください。

常盤:
一番伝わりやすい表現でいうと、「組織における“暗黙のルール”」ではないでしょうか。
 
小集団は、企業の公式な制度よりも、所属する集団の中で容認された規範(暗黙のルールのようなもの)に従うと言われています。これは、リクルートの働き方やカルチャーを題材にした本、「心理学的経営」(大沢 武志 (著),PHP出版)に書かれている内容です。
 
著者が挙げている例でいうと、高速道路の制限速度は時速80kmなのにも関わらず、実際には時速80kmを守って走っている車を探す方が難しいこと。
また、会社に当てはめると、「残業をする際には上司に承諾を得ること」という公式のルールがあるとして、実際には多くの人が上司に承認を得ずに残業をしているなどの例も挙げられます。
 
このように、何となくOKされている暗黙のルールに従って人は動くということです。カルチャーとはこれに近いものだと思っています。

インタビューに答えてくれる常盤さん

――なるほど。確かに、公式ルールよりも、グレーゾーンというと語弊があるかもしれませんが、気づけばみんながそっちを実践しているみたいなこと、仕事に限らず、心当たりあります・・・。

常盤:
公式のルールをバシッと決めても人間はそれには従わない。その小集団の中にある何となくの暗黙のルールに従って行動するものなんですよね。だから、その“何となくの暗黙のルール(≒カルチャー)をしっかりと良い感じにしておく”っていうのがすごく重要だと考えているんです。

――その暗黙のルールを”良い感じにする”ためのフレームワークが記事でもご紹介いただいた「7S」なのですね。

社内資料より※「カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方」(唐沢 俊輔 (著),Discover 21)を元に作成

 常盤:
はい、そうです。例えば先程の残業の例でいうと、「事前に許可を得る」というのは制度(システム)に該当するのですが、それを決めただけでは変わらない。健康を重視する風土(スタイル)が根付いていたり、自由と責任とかっていう行動指針(シェアドバリュー)が定義されていたり。そういうところから醸成される何かが相まって、「無許可で残業するのはやっぱりよくないよね」というように、どんどん暗黙のルールが変わっていくと思うんですよ。

――何か一つの公式ルールを改定する、ということだけではなくて、7つの要素で複合的にアプローチすることで暗黙のルールをアップデートさせていく、ということなのですね。

Q.カルチャーを明文化する意義は?

――カルチャーの明文化に、なぜ、何のために取り組むのでしょう?既に浸透しているMVV(Mission,Vision,Value)だけでは足りないということなのでしょうか?
 
常盤:
カルチャーモデルを言語化していく意義を一言で答えてしまうと、“ミッションやビジョンを達成できる組織を作っていくため”と言えると思います。
 
COMPASSに所属しているみんなはこのミッションを実現するために活動していくのが大前提。ただ、ミッションを達成するには、下記の図でいう「事業=ビジネスモデル」と「組織=カルチャーモデル」の両輪が重要になってくるんですよね。

社内資料より※「カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方」(唐沢 俊輔 (著),Discover 21)を元に作成

 MVVは、方向性を指し示す羅針盤として重要であることは間違いありませんが、その達成のためのビジネス・組織のPDCAを回していくためには事業側のビジネスモデル同様、組織側にも「カルチャーモデル」の設計が必要なんですよね。

――なるほど。これまではあまり組織に関するPDCAには取り組めていなかったということなのでしょうか?

常盤:
組織に関する取り組み自体はここ数年、COMPASSとして力を入れてきたところではあって、そこにさらにアクセルをかけていく、というのが今このタイミングになっています。

――組織に向けての取り組みを強化する、何かきっかけがあったんですか?

常盤:
現在では、毎月のように新しい仲間が加わってくれているCOMPASSですが、過去には、退職者が続き、社内の経営会議のアジェンダを、社内の人間関係や、退職希望者に関することが占め、肝心の事業に関する議論が不十分・・・、なんて時期もありました。

その大きな原因は、組織のカルチャーがしっかりしていなかったこと。
2016年のQubenaのリリース以降、資金調達という死活問題もあり、とにかく事業に力を入れて攻めていくことで精いっぱいで、組織については後回しになっていた、その結果、組織の不安定さが事業の成長の妨げになってしまう、危険な状態だったんですよね。

――なんと・・・!当時を経験していない私には正直想像がつかないですが、そんな時期もあったのですね。

常盤:
そうですね、当時の経験があるからこそ、繰り返さないために、事業だけではなく、組織についてもしっかり取り組んでいこうと。

組織に力を入れ始め、退職者が減りはじめたのが2020年頃、事業が再び伸びているタイミングでもありました。事業が伸びているからといって組織を疎かにするとまた二の舞になってしまう。COMPASSは事業も、組織も大切にしていくんだと、ちょっとずつ、ちょっとずつですけど、結構頑張って変えてきたところですね。
 
――そうだったんですね、これまでの段階的な取り組みをさらに先に進めるものとして、今、改めて「7S」のフレームワークによる「カルチャーの明文化」に取り組んでいるわけですね。
 
常盤:
そうそう、組織規模的にも、いま、ひとつの臨界点に来ているんじゃないかと思います。組織が大きくなればなるほど、何かシステム一つでも変えると、影響が大きくなるじゃないですか。組織を整理してそれを浸透させて、というのに今のCOMPASSはちょうど良い規模、ギリギリのタイミングじゃないかなと。そこも今このタイミングで力を入れて取り組む理由の一つですね。

Q.現在はどんな取り組みをしている?

――「カルチャーの明文化」の取り組みの内容について、具体的に教えてください。
 
常盤:
現在、「7S」の各項目ごとにそれぞれ明文化を進めているところです。
 
項目に合わせて、ボトムアップ的に現在の状況整理を行うものと、トップダウン的にあるべき姿から理想像を逆算してアプローチする場合があります。
 
――具体的にどのような例がありますか?
 
トップダウンの例でいうと、採用(スタッフ)ですね。
入社後、採用時の期待を越えてパフォーマンス発揮しているメンバーに共通するマインドやスキルは何なのか?といったことを各人の採用時の情報にも照らし合わせることで導き出し、そこから逆算して選考のプロセスを考え直していった、というような取り組みです。

「大事にしたいマインドやスキルを見るために選考ステップはこうあるべき」→「選考の中ではこういう質問をすべき」→「面接内容を記録するシートの項目はこうなっているべき」というように落とし込んでいきました。これがトップダウン的に作った事例ですね。
 
――ボトムアップの例としてはどのようなものがありますか?
 
常盤:
過去に僕のnoteでも公式noteでも取り上げている、オンボーディングの制度ですかね。社内で元々力を入れていたところだったので、イチから何かするというよりは、今のオンボーディングがどうなっているかを言語化していきました。
 
――スタイル(組織風土)については、「カルチャーコードプロジェクト」として、全社アンケートやワークショップなど、参加型の取り組みが進んでいますね。これはボトムアップに当たりますか?

「カルチャーコードプロジェクト」全社アンケート説明資料より

常盤:
ボトムアップとトップダウン、どちらもだと思いますね。
7つの「S」のなかでも、スタイル(組織風土)は、みんなが何となく思っているもの、という一番ふわっとしたものなんですよね。
 
だから、その「何となく」の明文化には、みんなに参加してもらう必要があると思ったし、その方がみんなに浸透する
こういう意味でボトムアップ的な要素が強いのですが、一方で今あるものを大切にすることだけでは、成長につながっていかないという風にも考えていて、全部が全部ボトムアップではなく、これから大事にしていきたい価値観についても、一歩引いた俯瞰的な視点をもって取り入れていく、そこはトップダウンのアプローチかなと。
 
――なるほど、「7S」全てが出来上がるのが楽しみですね!
――「7S」に基づくカルチャーモデルの設計で大変なことはありますか?

 
常盤:
「7S」全体で一貫性を持たせる、というところがすごく重要なのですが、そこはなかなか大変なところです。
 
――なるほど。一貫性のことを考えると、一つ一つ取り組んでいくのではなくて、並行して進めていかないとどこかで歪みが生じてしまいますね。
 
常盤:
そうなんですよね。「S」をひとつずつ固めていく、というやり方だと個々は良くても、全体の一貫性がない、というようなことも起こってしまうため、全体をうまく繋げていけるよう、気を付けて進めています。

Q.今後さらに取り組んでいきたいことは?

――ピープル&カルチャーユニットとして、今後さらに取り組んでいきたいことはありますか?
 
常盤:
そうですね、企業を取り巻く外部環境は刻々と変化していくので、外部環境に適合するために必要な変化をピープル&カルチャーユニットからもたらしていきたいと思っています。
 
例えば、メンバーにとって組織があまりにも居心地が良すぎて負荷がかからなさすぎると、組織がゆっくりじわじわダメになっていくことも起こり得ます。心理領域の概念で言う、いわゆる「コンフォートゾーン」に居続けている状態ですね。「パニックゾーン」ももちろんダメなのですが・・・。

 人が最も成長できるとされている、「ラーニングゾーン(ストレッチゾーン)」にみんながいられるよう、適度に外部からの刺激を入れていくのも僕たちピープル&カルチャーユニットの仕事だなと思っています。
 
もう一つ、設計は終わりでなく始まり。運用はずっと続くので、運用しながら改善を続けていきたいです
今は、リンク&モチベーションの「モチベーションクラウド」を使って、メンバーのエンゲージメントスコアを測定しています。COMPASSのカルチャーを通じて得られるExployee Experienceを定量的に評価しながら、より良い組織を目指していきたいですね。

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常盤さん、ありがとうございました。
現在取り組まれている「7S」によるカルチャーの明文化のアウトプットは、年内の完成を目指しているとのこと。「COMPASSはこういう会社」と紹介する材料の一つとして外部にも公開予定だそうなので、完成したら、ぜひこのnoteでも紹介させていただきたいと思います。

そして、ここまで記事を読んでいただいた皆さん、ありがとうございます!
COMPASSではこれから先の10年を一緒に創っていく新しい仲間を絶賛募集中です。興味を持っていただけた方のご応募、お待ちしています。


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