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「なんとなく」COMPASSらしい=「Style(組織風土)」を明文化。カルチャーコードプロジェクト【10周年インタビュー#04】

こんにちは、COMPASS10周年プロジェクトの豊島です。10周年記念インタビューもいよいよ今回で四回目

今回のテーマは、前回のインタビュー取締役の常盤さんにお話しいただいた、COMPASSのこれからの「カルチャー」に関する取り組みのひとつ、「カルチャーコードプロジェクト」です。


社内資料より※「カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方」(唐沢 俊輔 (著),Discover 21)を元に作成

カルチャーモデルの「7S」(詳しくは常盤さんインタビューを参照ください)のうち「Style(組織風土)」明文化のために始動した「カルチャーコードプロジェクト」。各ユニットから集まった7名のメンバーと、私たち事務局3名の、合計10名で約半年間の活動を行った同プロジェクト。メンバーの天田さん・中澤さんをゲストにお迎えし、Style明文化までの経緯を紐解いていきます。

天田祥太郎(あまだしょうたろう)/ 未来教育ユニット プロダクトマネジメント部
個別指導塾の教室長を経て2018年2月に入社し,教材部で高校数学のコンテンツ作成・保守の後,社内のコンテンツマネジメントシステムのプロダクトオーナーを担当。ゲーム部・ランニング部の部員。

中澤智香子(なかざわちかこ)/ 経営企画ユニット 経営管理部
通信関連会社他数社を経て2020年11月に入社し、経営管理部で経理を担当。ランニング部・子どもの未来を語ろうの会の部員。

Q.プロジェクトに参加した理由は?

――天田さん、中澤さん、プロジェクトの活動お疲れさまでした!私自身も事務局として関わらせていただきましたが、まずは改めて、お二人のプロジェクト参加の経緯から教えてください!
 
天田:
私は今「社員代表」を務めているんですが、社員の意見を受け入れる側に回って、パッシブに動くことが多い役割なんです。それで「組織のためにもっとアクティブに何かしたい」という思いを抱いていたところで、ちょうどカルチャーコードプロジェクトのメンバー募集の話が上がったんですよね。
 
中澤:
私は入社して2年になるんですが、この2年間で、日々過ごしていくうちに身について、黙っていてもみんな同じような思考を持っている、COMPASSのカルチャーの存在をまさに「なんとなく」感じていてこの「なんとなく」をはっきりさせたいと思いプロジェクトに興味を持ちました。私は元々こういう決め事とかってちょっと苦手なんですが、そうした苦手に挑戦してみよう、というのも参加を決めた理由です。

インタビューに答えてくれる中澤さん

――「カルチャー」について、事前にどんなイメージがありましたか?
 
中澤:
カルチャーって、そのまま和訳すると「文化」。だから作り上げていくというよりは、自然とできあがっていくもののイメージでした。でも他社事例やプロジェクトの課題図書として最初に読んだ「カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方」(唐沢 俊輔 (著),Discover 21)を読んでみると、作り上げていくものなんだ!って感じで、最初は戸惑いました。
 
先にMVV(Mission,Vision,Value)があったので、そことの違いについても迷いながらスタートしたのを覚えています。
 
――そうそう、メンバー間での最初の目線合わせに結構時間を割きましたよね。

Q.Styleを定義するまでのプロセスは?

――今最初の目線合わせのお話が出ましたが、プロジェクトは、どのようなプロセスで進められたのでしょうか?

全社向け説明資料より

天田:
上の表がStyle明文化までのプロジェクト全体のプロセスですが、プロジェクト自体のキックオフはこの手前の5月ごろで、まずプロジェクトメンバーの一人ひとりがカルチャーとは、これから自分たちが明文化する「Style」とは何なのか?ということを整理・認識合わせをするところから始まっています。

――このプロセスもプロジェクトメンバーで議論して決めたものでしたね。
 
中澤:
そうですね。何をどのタイミングでやっていくか、どこまでどうやって社内メンバーを巻き込んでいくのか。各ステップ、プロジェクトメンバーが主導で決めていくのか、全社アンケートにするのか、ワークショップにするのかなど、みんなで議論して決めていきました。

 ――プロセスを決めるうえで大事にされていたところはどんなところでしたか?
 
天田:
そうですね、スタートした時から、社内のみんなに意見を聞いて決めていくというのが大前提にありましたよね。バリュー策定時のプロセスがベースとしてあったところもありますが、StyleはCOMPASSみんなの間にあるもの、そして、これからみんなで育てていくものだから、手間がかかってもそこはしっかりやっていこうと。

(バリュー策定についてはこちらを参照ください)

中澤:
こういう決め方そのものが、うちの会社のStyleだよねという話もしていましたね。
 
 天田:
みんなの意見を元に考える、ということに加えて、ワークショップの実施やその後の2回目のアンケートの実施など、最終的な絞り込みに対する納得感や、その先の浸透のことも考えてプロセスを練り上げていきました。

もちろんプロジェクト定例もリモート会議。miroのボードでプロセスを検討。

―― ここからは、Style明文化までの各プロセスについて簡単にご紹介します。プロジェクトメンバーが各プロセスにどんな想いを込めていたのか、お伝え出来たらと思います!

プロセス(1) <アンケート①>

「今思うCOMPASSらしさ」と「これからこうなるといいと思うCOMPASSらしさ」の2つのテーマでCOMPASSの全メンバーにアンケートを実施。
みんなが「なんとなく」感じている組織風土を言語化しました。


アンケート回答依頼時の資料より

天田:
「これからのカルチャー」を作っていくため
、既にあるものに加え、「これからこうなると良い」COMPASSらしさについて、その理由とともに声を集めました。

インタビューに答えてくれる天田さん

プロセス(2)<アンケート結果のグルーピング>

アンケートで集まった意見を議論可能なボリュームに集約するため、近しい内容をとりまとめるグルーピング、ラベリングを行い、そこからさらに大きなカテゴリに分類していきました

 天田:
「らしさ」として挙がったワードは一緒でも、その理由を読むと「全然違う意味で言ってる!」というものも多くて、なかなか大変でした。


約200件のアンケート回答を25個のグループに分け、6個のカテゴリで括った

プロセス(3)<ワークショップ>

全メンバーを対象にしたワークショップを開催。
前のステップでカテゴリ分けした「COMPASSらしさ」が、どんな場面を乗り越えるための判断軸となりそうか、それはなぜか?を考えてもらいました

ワークショップで班ごとに割り当てられた6つのカテゴリ
カテゴリEのワークショップのボードより

中澤:
準備も、内容の設計もパワーがかかる&参加するメンバーの負荷にもなる部分なので、ワークショップを開催するかどうかはプロジェクト内でも議論のあったところでした。ただ、「COMPASSみんなで作り上げる」Styleとしての自分ごと化にこだわったのと、最終的に決まったものの周知浸透のためにも、一人ひとりにイメージを持って次のアンケートに答えてもらおうというところで実施を決めました。
 
天田:
そうそう。最初のアンケートで全メンバーの「参加」は実現できているんですが、絞り込む過程にも納得感を高めたかったのと、いざStyleが決まった時に「これは何に使うの?」という風にはしたくなくて
 
決まった後の使い方を擬似体験してもらったうえで改めて優先度を考え、次のアンケートに臨んでもらいたいと考えました。

プロセス(4)<アンケート②>

ワークショップを経て、再度全社アンケートを実施。
6つのカテゴリのどれを「確かにCOMPASSらしい」もしくは「これからこんなCOMPASSらしさがあると良い」と感じるか、理由とともに回答してもらいました

天田:
最終的な絞り込み・明文化の前に、ワークショップを経て「どういう場面でどう生きるのか」が自分の中に落とし込まれた状態で、再度意見を集めました。

第二回アンケート結果(全社向け資料より)

プロセス(5)<最終選定>

第二回のアンケート結果をふまえ、最終的にカルチャーコードのひとつ、「Style」として明文化する内容をプロジェクト内で検討、決定しました

中澤:
カルチャーコード全体、7Sの観点で考えたときの他のSとの関係性、「らしさ」同士の連関性や依存関係を改めて俯瞰したうえで、最終的に「Openness」「Flexibility」「Well-being」の3つをStyleとして明文化することに決まりました。

  • Openness:情報の透明性の高さ

  • Flexibility:現状を変化させることに対する柔軟な意識

  • Well-being:一人ひとりが身体的・精神的・社会的に良好な状態

天田:
どのカテゴリにも票が集まったことや、それぞれのカテゴリが選ばれた理由を読むと、カテゴリ間のつながりやValueなど他のSとの重なりも見えてきて。票が多いものから選ぶ、という決め方ではなく、再度カテゴリ内の要素を開いて、つなげなおして、括って、というようなかたちで3つに集約しました。

最終の議論の過程

―― プロジェクトで決定した3つのStyleについて、現在はピープル&カルチャーユニットでバトンを受け取り、具体的に説明する文章など、外部への公開に向けて現在準備を進めているところです。

Q.プロジェクトに参加して印象に残っていることは?

――プロセスのふりかえり、ありがとうございました。プロジェクトの活動の中で、お二人はどんなことが印象に残っていますか?
 
中澤:
私は、全体的に楽しい思い出の方が多いですね。ラベリングの担当だったのですが、理由の部分も含めて全部のアンケート結果を見ていく中で、その人の人物像とか背景とかを想像できたのが楽しかったなーって。
  
天田:
私もみんなの意見を見ている中で発見がありましたね。この人はこう思ってるんだーとか、子育て中のメンバーは働き方の柔軟性をありがたいと思ってくれてるんだとか。ちゃんと言語化することで、大事にすべきことを再確認できますよね。
 
――確かに!プロジェクトメンバー以外のみんなにもアンケートの回答を読んでもらうことで相互理解が深まりそうですね。
 
――大変だったこと、苦労されたことはありましたか?

 
中澤:
みんなの回答を見ているのは楽しかったのですが、それを集約する過程ではすごく悩みました。ちょっとしたニュアンスの違いで、どっちに分類しよう・・・とか。ゴールにちゃんと辿り着けるんだろうか、みんなが良いと思える言葉にできるだろうかという、苦労というより不安がありましたね。
 
天田:
意見をまとめることの難しさもありました。会社が大きくなってきて、まだお互いをよく知らないメンバーもいる中で、みんなの声を聞いて、みんなにとって納得感のあるものを目指す、という。普段チームで動いている時ですら意見がまとまらないことなんてしょっちゅうなので…(笑)良い経験になったかなと思います。

  ―― メンバーの声一つひとつを丁寧に拾って形にする、まさにプロジェクト開始時の想いを貫くプロセス遂行になりましたね。

Q.思い入れのあるStyleは?

――決まった3つのStyleのうち、特に思い入れのあるものをそれぞれ教えてください!
 
天田:
私は「Flexibility」です。私自身、社内での転籍を2回経験していたり、経営戦略に応じた組織体制の変更もCOMPASSではよくあること。大変さも伴いますが、そうした変化をみんなが楽しみながらやっている雰囲気はCOMPASSらしくていいなと。
 
場所が変わっても「新しいこと勉強しよう」とか「新しいチームでも頑張ろう」みたいな。今までなんとなくいいなって思ってたものが言語化できたのは自分で気に入っているポイントです。
 
――確かにそうですね。より良くしていくための柔軟性や変化に対する前向きさはCOMPASSらしさですよね。
 
中澤:
私は「Openness」です。COMPASSのオープンさは、入社した時に一番驚いたポイントで。前職でも「オープン」は会社の指針のひとつでしたが、COMPASSは、ここまで開示するの?!この会社!という感じで(笑)。私は経理なので、財務諸表なども扱うんですが、全社向けに開示していたり。全員で経営に携わっていく、携わってほしいという意図があるからこそですよね。
 
また、気持ちの上でも「Openness」。これだけリモートでオフィスにいないのに、空気感は感じられますし、とても安心できますね。Slackを利用して赤裸々に自分の考えや勉強したことを披露したり、生活が垣間見えたり。その人その人のパーソナルな部分が垣間見えて、みんながオープンマインドなんですよね。

――確かに。このオープンさは、私もCOMPASSに入ってきてびっくりしたポイントです!
 
天田:
せっかくなので、「Well-being」についても語ってもいいですか?(笑)
 
――ぜひお願いします!
 
天田:
今のコンテンツ開発部にあたる、旧教材部って、教育業界出身の方が多いんですが、良い意味でものすごく情熱があるので、オーバーワークしてしまうことも。熱意があることはとても良いことなんですけど、それでぶっ倒れないかな…大丈夫かな?と、外から見てて心配になることも過去には結構あって。

だから今回「Well-being」が入って明文化されたのは、私としては嬉しいですね。
 
中澤:

「Well-being」に関しては、これがカルチャーになるんだ!って。これもCOMPASSらしいなって思いました。
 
――3つすべて取り上げていただいちゃいました。ありがとうございます(笑)。どのStyleにもCOMPASSらしさが詰まっていますよね。

Q.明文化したStyleに今後期待することは?

――最後に、プロジェクトに携わったメンバーとして、今回明文化したStyleに今後期待することを教えてください。
 
天田:
そうですね、最近、採用面談の場に立つことが多いんですけど、転職する時って条件だけじゃなくて「実際どういう会社なんだろう?」というのを知りたいと思うんです。当然ですがどの会社も自分のことを良く言うし、似たような文言が並んでいるじゃないですか。
 
でも今回プロジェクトのスタート時に他社のカルチャーコードの事例を見た時に、「あーこれめっちゃわかりやすいな」「こういう会社なら働きたいな」って思う例があって。
 
明文化することで「こういう会社なんだ」ということが外からわかるのは、お互いにとってメリットになるので、そういう風に使っていけたらと思っています。
 
中澤:
そうですよね。私も転職してきた時に、すごく良いものが中にいっぱいあるのに、全然外に出ていなくてもったいないなと思いました。ホームページを見ても当時はカルチャーを感じられるような情報が無くて、ブログとか読み漁った経験があります(笑)。それが今回パッと一目でわかるようになったのは良いですよね。
 
まだまだCOMPASSって成長過程にあると思うのですが、類友的な感じで、同じようなマインドを持った人がやっぱり多い。そこを共通言語として明確にしていくことで、安心して仕事をしながらみんなで成長していけたらと思っています。
 
――今まで「なんとなく」だった「COMPASSらしさ」が目に見える形になって、外に魅力を伝えるうえでも、中にいる私たちがその「らしさ」を育てていくうえでも、これからの「Style」の活躍が楽しみですね。

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天田さん、中澤さん、プロジェクトメンバーとしての活動お疲れ様でした。また本日はインタビューに対応いただきありがとうございました!

そして、ここまで記事を読んでいただいた皆さん、ありがとうございます!
COMPASSではこれから先の10年を一緒に創っていく新しい仲間を絶賛募集中です。興味を持っていただけた方のご応募、お待ちしています。