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データと現場のバランスが要!COMPASSのプロダクトマネジメントの仕事【メンバーインタビュー#7】

こんにちは。COMPASS採用広報チームの濱田です。
前回の記事ではCEOの正幹さんの育休レポートをお届けしました。

今回は、プロダクトマネジメント部の部長、木川さんをゲストに、COMPASSのプロダクトマネジメントの仕事の魅力についてお話を伺っていきます。(木川さんは同部が属する未来教育ユニットのユニット長も兼務)

木川俊也(きがわしゅんや)
前職にて塾の経営に携わる中で「全ての子どもたちが可能性を広げられる教育」に想いを持ち、ファウンダーの誘いでQubena開発期のCOMPASSへ。多くの教材の開発のほか、直営塾の運営などにも携わる。趣味はサーフィン。
木川さんのnoteアカウントはこちら→ https://note.com/shunyakigawa

Q:COMPASSに入社を決めた理由

――木川さんは創業間もないころからのメンバーのお一人ですが、入社のきっかけは何だったんですか?

木川:
大学卒業後は一般の会社で働いていましたが、入社2年目に一緒に働いていた同僚に誘われて、生徒数30名ほどの小さな個人塾を経営することになりました。

――塾の経営をされていたということは、もともと教育に興味があったんですね。

それが全然なんです。むしろ、バイトで塾の先生をしていた、というようなこともなくて。

僕が経営していた塾も、がっつり教える塾というよりは、子どもたちの学び場のような感じで。地域でやっていた小さな塾を引き継ぐ形で始めました。最初は遊びにいくような形で通っているうちに、子どもたちからの質問に答えたり、どうやったら勉強ができるようになるかのコツを伝えたりするのがどんどん面白くなっていったんですよね。

そうして3年半くらいした時に、学生時代からの友人だったCOMPASSファウンダーの神野さんに声をかけられたんです。彼がCOMPASSの前身の学習塾を創業した頃で、情報交換がてらよく僕の塾まで遊びに来るような仲でした。

当時、Qubenaはまだまだ構想レベルの段階で、単純なプログラムを組みはじめていたくらい。ただ、自身の塾経営の中で抱いていた子どもたちへの可能性への想いと、COMPASSが描く世界が合致していたので、チャレンジングな試みに挑戦したい!と入社を決めました

当初はコンテンツ開発部に所属して、とにかくQubenaに搭載する問題を作っていました。それがひと段落したところで、運営していた「Qubenaアカデミー」の塾長や営業部などを経て、現在の未来教育ユニットのユニット長、プロダクトマネジメント部の部長をしています。

インタビューに答えてくれる木川さん

Q:COMPASSのプロダクトマネジメント部の仕事とは?

――プロダクトマネジメント部の仕事内容について教えてください。

実際の学校現場や活用データから発見する課題やユーザーから直接寄せられる要望などを集約し、それらを解決するアイデアを練り、プロダクト開発にフィードバックしていく役割です。

何かを作る時って、必要性がないと作れないですよね。「こんな課題があるから、この機能があれば解決できるよね」みたいに、必要な機能を定義するとともに、その目的を明らかにする=WHYの部分を言語化するのが大事な仕事です。

――必要な機能とWHYの言語化・・。具体的な例を挙げていただいてもよいですか?

例えば、Qubenaには先生が選んだ問題を生徒に配信することができるワークブックという機能があります。しかし、データを見ると半数くらいの先生は使っていないことが分かったんです。

じゃあ、なぜ使われていないんだろう、ということを、現場である学校に足を運んだり、自分たちでもその機能を使ってみながら考えていきます
そうすると、ワークブックを作ること自体が先生方にとって大変なんだ、ということ、そこから細かく整理していくと、ワークブックの特長でもある、出題する問題を先生自らが選ぶ、という工程の大変さが見えてきて。

ワークブック作成の工程におけるボトルネックを可視化(打ち合わせメモより抜粋)

一問ずつリストから探して選んでいく仕様になっていて、これが結構面倒だったんですよね。慣れればスムーズな作業ではありますが、そこにいたるまでの精神的なハードルが大きく、ワークブックの活用が伸び悩んでいた大きな要因だとわかりました。

そうしたら次は、どうやってそれを解決するか、アイデアを考えるステップです。「一問一問のプレビューが面倒」「毎回一から作るのが面倒」といった要因と、「生徒のレベルにあった問題を出したい」「教科書の進度に合った問題を出したい」といった先生方がワークブックで実現したいことの両軸を整理して「効果的なワークブックをエフォートレスに作成できるようにする」ために必要な機能のアイデアを練っていきます。

ワークブック作成のハードルを下げるための機能を検討(打ち合わせメモより抜粋)

そうして出たアイデアを元に、開発メンバーと相談しながら、現場ニーズ、提供価値、開発工数など様々な視点をふまえながら開発の方針を固めていくというような流れです。

――なるほど、現場の理解とともに、開発メンバーなど他部署との連携が重要なポジションですね。

そうですね。COMPASSのカルチャーとして、部署問わず、Qubenaを通して実現したいビジョンが共有できているから、その連携の部分はとてもやりやすいと感じます。

教職出身、教育に全く関わったことがない人、いろんなバックグラウンドを持ちながら、みんなが「何のために作るのか」という意識を共有できている。例えば、デザイナーと話をする時にも、主語は「子ども」になるんですよね。教育としてどうなのかという前提で議論できる。だからコミュニケーションがスムーズにいくのかなと思います。

――その点は過去にデザイン部の皆さんにインタビューした際にも大事にしているポイントとして挙がっていましたね!

Q:COMPASSのプロダクトマネージャーの「らしさ」とは?

――今お話しいただいたカルチャーの部分もその一つだと思いますが、COMPASSのプロダクトマネジメントならでは!という仕事や働き方の特長はありますか?

学校現場に足を運び、リアルなユーザー体験を大切にしていること、これはやはり大きな特長ですね。

今の子供たちはデジタルネイティブで、YouTubeやスマホゲームなど洗練されたサービスにとても慣れ親しんでいます。だからこそ、Qubenaもユーザー体験にこだわらないと見放されてしまう。データでは見えてこない子どもの表情や反応を見るためにも、積極的に学校に足を運ぶようにしています。

また、学校によって先生によってQubenaの使い方は様々で、実際の課題はデータだけでは見えてこない。適切な判断のため、現場とデータのバランスを取ることを意識してます。

――プロダクトマネジメント部の皆さんがSlackで発信されている授業見学のレポート、すごく勉強になります。

そうですね、誰しも陥りがちなのが、経験に頼ってしまうこと。

特に、教育ってみんな受けてきているから、昔自分が受けた教育が正しい、とバイアスがかかりやすいんです。だからこそ、自分の直感に頼りすぎず、科学的なエビデンスやデータを参照したり、複数人にレビューしてもらったりすることを意識しています。多角的な視点で捉えることが大切なんです。

――COMPASSのプロダクトマネジメントに携わるうえで、譲れないポイントはありますか?

学習効果にこだわることです。先ほどYoutubeやゲームの話をしましたが、子どもたちが喜ぶからといって、安易なゲーミフィケーションにならないようにしています。

もちろん、使ってもらわないと学習効果が上がらないので、使いやすさは大事なのですが、使うことが目的になると意味がない。Qubenaを通して子どもたちにどんなスキルを身に付けてもらうのか、を第一に意識していますね。

また、公教育という現場を舞台としているので、公正であることがすごく求められるんですよね。合理的配慮がとても大事で、ユニバーサルで使いやすいデザインや機能も常に意識している部分です。

Q:COMPASSのプロダクトマネージャーのやりがいとは?

――COMPASSのプロダクトマネジメントの仕事をしていて大変さを感じるのはどんな時ですか?

そうですね、子どもたち、先生方、そして教育委員会や保護者の皆さん、とステークホルダーが多いのが我々が向き合う教育業界の大きな特徴です。それぞれが望むものが完全一致しているわけではないし、むしろ違うことも多い。全員の要望を整理してその最大公約数を取るようなアイデアを生み出すというところは大変さでもあり、やりがいでもありますね。

例えば、最近、子どもたちの”主体的”な学びの重要性がより高まっているように感じます。主体的に学ぶためには、一人でも学んでいけるように問題のレベルを細分化したり、問題のバリエーションも豊富にすることが必要です。一方で、先生は限られた時間の中で授業を進めていくために、ある程度問題を絞って子どもたちに出したいと考える時もあります。

そこを両立させるために、搭載問題を一覧で確認できる機能を追加したり、ワークブックを簡潔に作成するためのお勧め設定を用意したりしています。それぞれの思いを両立させるアイデアを考えるのが難しいところだなと思います。

――やりがいを感じるのはどんな時ですか?

一番やりがいを感じる瞬間は、子どもたちの素直なリアクションを見た時ですね。見ていて本当に楽しい。子どもたちは素直なので、ダメな時はダメ、いい時はいいとはっきり言ってくれます。

Qubenaの人です、と言って授業見学していると忖度してくれるときもあるんですが(笑)、こっそり教室の外から見学させてもらうときとか・・・ストレートなリアクションはありがたいですね。

何のために作るのか理由を考えて、何を作るのか決める。プロダクトマネジメントの仕事は、いうなれば仮説を立てている状態なんですよね。それが子どもたちの元に形となって届いてはじめて検証ができる。そして、それを開発にフィードバックしてさらなるアップデートにつなげていく。仮説検証の過程はとても楽しいです。

Q:組織の課題・今後の展望は?

――現在のプロダクトマネジメント部における課題・また今後の展望を教えてください

社会的にも注目度の高まっているテーマですが、「データの利活用」についてはこれまで以上に考えていかなければならないことですね。

AI型教材であるQubenaの大きな特長でもある「学習データ」を、どう子どもたち自身のために活用していくのか、今後のQubenaの開発における大きなテーマの一つです。Qubenaの中に留まらず、他のサービスとも連携していくなど、様々な活用シーンも想定しています。

――先日プレスリリースで発表したMEXCBTとの連携もその一環ですね。

そうですね。そうした取り組みを進めていくためにも、どんどん視野を広げて考えられる人材が必要だと感じています。教育業界に限らず、様々な分野での経験を元に、これからのQubenaを、新しい教育の世界を、一緒に作ってくださる方が仲間になっていただけると嬉しいですね。

――教育業界の経験はマストではないですか?

他業界であっても、プロダクトマネジメントの経験をお持ちの方の、漏れなく正確に課題を捉え、形にしていく力はCOMPASSでも活かしていただけると思います。

経験はマストではなく、教育に興味がある方、今時点で知識がなくても、外部に転がっている研究のデータや理論を集めてくるのが苦じゃない、面白がっていろんなものをキャッチアップできる、そんな方に仲間になっていただけると嬉しいです。

――最後に、木川さんがCOMPASSのプロダクトマネジメントの仕事を通じて実現したいことを教えてください。

僕は、自分の人生を通じて、子どもたちが自分自身の可能性と価値を信じることができ、他者からも尊重される多様な世界を作りたいって思っています。今、教育業界に身を置いているのは、子どもたちにそういったマインドセットを持ってもらいたいからなんです。

世の中には無限の選択肢があって、誰にだってその人が一番輝ける場所が絶対にあると思っています。ただ、そこにたどり着くためには当然学びが必要で、学校での学びはその土台になるものだと思っています。

一方で、その土台作りの段階でつまづいてしまう、力を発揮できない子もいるんですよね。それが続くと、自分はダメなんだ、と自らの価値と可能性を信じられなくなっちゃいます。でも、それって、その子がダメなのではなく、学び方が合っていないだけだと思うんです。テクノロジーの力を使って、適切な学びを提供することができれば、子どもたちが自分の力に気づけるはず

限られた学びの手段だけではなく、さまざまな手段を提供することで、子どもたちの可能性を少しでも開いていきたいというのが私が実現したいことです。

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木川さん、ありがとうございました。

子どもたちの可能性を伸ばすために、という熱い思いがとても印象的でした。学校現場に足を運び、より良いサービスに改善していくというところも、そういった熱意が原動力になっているんですね。

そしてここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます!

今回ご紹介したCOMPASSならではのプロダクトマネジメントの仕事の魅力や大切にしていることに共感し、一緒に働いてくれる仲間を絶賛募集中です。
興味を持っていただけた方のご応募、お待ちしています。